神威杏次 official blog

【俳優・映画監督・脚本家 カムイキョウジのモノローグ】

仮面

生きるために、誰もが仮面をかぶる。

それは、体裁だったり、社交術だったり。

本来の自分とは違う仮面をかぶる。

仮面は、自己を守るための道具でもある。

仕事で、理不尽な理由で上司に怒られたとして、

その場の収拾のために頭をさげる…

それができるのも、仮面をかぶっているから。

これは本来のオレの姿ではない、お金を稼ぐための

仕事として頭をさげているんだ…などと、

仮面が、精神の崩壊を防いでくれる。

しかし…これは仮面だから、と

いつまでも自分を誤魔化せるのものでもない。

なぜなら、人間は自らの意思で、

仮面をはずすことができないからだ。

もっと正確にいうなら、本来の顔、なんてものが

実は存在しないからだ。

意を決して仮面を外してみたら…

鏡の中にはなにもない。それが人間。

いつか…仮面が外れなくなる時がくる。

仮面をかぶり続けるのか…そう気づく時がくる。

どんな仮面をかぶっても自己を守れるだけの、

基本性能…ポテンシャルが大事だ。