読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

神威杏次 official blog

【俳優・脚本・演出家 カムイキョウジのモノローグ】主に、好きな映画の話に絡めて、神威が意味不明なことを書いているブログ。◆映画の話はネタバレご注意◆

選択ミスをしないためには、選択をしないこと

大学教授にしてギャンブル王…植島啓司さん。

 

「常識・道徳がなんぼのもんや」「人間は、快楽のために生きている」なんて事を理路整然と論理展開する様が小気味良くて大好き。

 

この方が、著書の中で「選択ミスはなぜ起きるのか?」という事を書いてらっしゃって、その答えのあまりのダイナミックさに引っくり返りました。

 

「選択ミスが起こる理由=選択するから。」つまり

「選択ミスをしないためには、選択しないこと。」

 

…どういうこっちゃねん!と思いますが、

読み進むと、それは決してネガティブな意味ではない事がわかります。選択した側はその後ずっと、選択したが故のプレッシャーや責任に縛り続けられ、やがて、それが故に身動きがとれなくなる場合がある。だから、選択する側にまわるな、という処世術。

 

一般的に「決断力が大事」なんて、それらしい事を書いたビジネス本も多いけど、この、一見、優柔不断に聞こえる言葉の中に、そんな上辺だけの決断力を遥かに超越した真理があります。

 

ただ、それ以前に、そのダイナミックで「バッサリ!」的な、語感にシビレたというのが本当のところですが。

 

著者の意図とはややズレるかも知れないけど、僕は思わず、雀鬼桜井章一さんの

「牌は一秒で切れ」という言葉を思い出した。つまり「頭で考えるな、感覚で生きろ」という意味に近いように解釈。

 

仕事柄、僕の周りには俳優志望・ミュージシャン志望の若い連中が居るわけですが、端から見ていると、せっかく、なにかしらの流れがそいつに近づいてるのに「自分のビジョン」なんてくだらないモノに拘って、わざわざ可能性のない方を選択する、なんて

事を良くみかける。

 

…なんて偉そうに書き出してるけど、こういう話を書く時はいつも追記してる通り、

やはり「自分も昔はそうだったからわかる」という、かなり自己反省的な話なわけです。…あー情けない。

 

ビジョンったって、思った通りに人生が進むなんて有り得ない…とまでは言わないけど、少くとも、僕らのような凡才が、低脳を振り絞って考える将来のビジョンなんて、実現したところでたかが知れている、と思うわけです。

 

自分の想像力の及ばないようなところに本当のチャンスがあると思っていて正解。

 

成功体験のある人って、きっとどこかで「自分の想像を超えたミラクル」に遭遇した経験があるはずだと思います。多かれ少なかれ。

 

それは、自分で敷いたレールの上を、そこから落ちない事だけ考えて選択を繰り返しているうちは、絶対に遭遇しないようになっている。

 

大きな成功でなくても、僕ら庶民レベルの中でも、「頭で考えたら、こういう選択にはならなかった。」なんて、どこかで「理屈より感覚を信じた」事が、より充実した日々に向うきっかけになったりする。

 

自分の周りになにかしらの流れを感じたら、それが、なにも、あきらかに大きなチャンスとか、あきらかな好条件を目の前にするとか、そんな事ではなくて、むしろ、すごく些細な事だったりするんだけど、

 

その先に何があるか?なんて、考えないほうが良い結果になる。

 

自分の考え、ビジョン…なんてものはきっとくだらなくて、自然の大きな流れの中では何の役にも立たない、くらい思っていてちょうどいい。

時には、流れる水のように…。