神威杏次 official blog

【俳優・脚本・演出家 カムイキョウジのモノローグ】主に、好きな映画の話に絡めて、神威が意味不明なことを書いているブログ。◆映画の話はネタバレご注意◆

オトナが泣くとき

男という生き物は本当に愚かで救いようがない。

 

そんな映画「蜘蛛女」(1993原題:romeo is breeding)

 

大好きな映画です。

 

主演はゲイリーオールドマン。若い!さらにジュリエット・ルイス。かわいい!二人共、この頃が一番チャーミングだったように思う。

 

全体の色合いは、犯罪アクション物ではあるけど、普通、アクション物にこんなハチャメチャさはなく、かといってコメディにこれほどの悲哀はないという、カテゴライズが難しい…つまりオリジナリティ溢れる傑作。

 

描かれているのは「ダメ男の末路」。

 

汚職まみれカネまみれ血まみれの刑事が、悪魔のような女に関わったことをきっかけに本当は一番大事にすべきものを失くしていく物語。

 

「本当の幸せはなにげない日常にある。それに気づくのは、大事なものを喪失した時。」テーマとしてはそういう事になる。

 

劇中で登場する「名セリフ」。

 

「愛するということがが常に不安と背中あわせなのは、人が愛を支配するのではなく、愛に支配されるからだ。」ほーほー…。

 

「地獄とは、本当に大切なものを見失う瞬間である。

ほーーーーーーーーーーーーーーー…。

 

で、なにが素晴らしいって、ゲイリーオールドマンの泣く演技。

 

泣く芝居ってそもそも非常に難しいんだけど、「オトナの男が泣くってこんな感じ」を見事に演じきってる。劇中で何度か泣くのですが、特にラストシーン…、

 

妻と別れ際に交わした約束。「5月1日か12月1日、国道10号線の食堂で会おう」

毎年2回、そこで待ち続けるゲイリー…。そこに、妻が扉を開けて帰ってきた時の感動の涙と、それが幻想だったとわかった時の、なんともいえない表情…これがもう絶品というかなんというか。

 

ここだけの話ですが…最近、オンナにフラれたカムイとしては、あのラストシーンだけは、とても他人事には思えず相当、来るものがあります。

 

毎度カムイがお奨めする映画は一般受けしませんが、やはりこれも、ハッピーエンドな感動ストーリーではないため、そっち系な人は観てもピンと来ないかもだけど、、

 

「人間って愚か」「ほんと人間て」な気持ちの時に観ると、相当、染みるものがあります。

 

↓ラストシーン。