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神威杏次 official blog

【俳優・脚本・演出家 カムイキョウジのモノローグ】主に、好きな映画の話に絡めて、神威が意味不明なことを書いているブログ。◆映画の話はネタバレご注意◆

海とヨットと三角関係

多感期になにを観たか…によって、人の嗜好って固まります。

 

僕の場合は、小学校の時にテレビにかじりついて観た洋画で、特にアラン・ドロン主演の映画が好きでした。

当時のフランス映画の、どこか退廃的な雰囲気に憧れた。

 

きっとその頃に観た景色、感じた事がDNAに刻まれるんでしょうね。

そして、ノスタルジーとして残る。

 

 

「冒険者たち」1967年フランス。

 

海、ヨット、三角関係…もう「太陽がいっぱい」から持ってきた定番アイテムに囲まれて、若き、めちゃくちゃカッコいい頃のアラン・ドロンがいます。

 

ヒロインのレティシアを演じるジョアンナ・シムカスがまた綺麗。

どうでもいいけどビキニの水着にジーパンは反則です。

鼻血出ます。

 

そこに中年の魅力全開のリノ・バンチュラが絡んだ三角関係。

 

芸術家を目指すレティシアは、初の個展で酷評される。

パイロットのドロンは、免許を失って飛行機に乗れなくなる。

リノも新型エンジンの開発が進まず…。

夢破れた三人は、海に沈む財宝を求めて、ヨットに乗る。

 

男ふたり女ひとりの三角関係…

そこに妙なノスタルジーを感じるのは、例えば小学生の頃とか、誰もがどこかで経験したような、ありがちなシュチュエーションだからかも。

 

アランドロンからの告白をサラッとかわしたレティシアは、リノに「一緒に住みたい」と告る。

リノは、ドロンとの友情を優先したのか素っ気ない返事。

 

凶弾に倒れたレティシアを二人で海の中に連れていくシーンは美しい。

 

そして、ドロンがレティシアを好きなことを知っているリノさんは、最後、ドロンが息を引き取る間際に、「レティシアがお前と暮らしたいといってたぞ。」と嘘をつく。ドロンはもちろんわかっていて「嘘つけ」と返す。

 

そう、切なさ…がいい。

 

ひさしぶりに観た「冒険者たち」には、

間違いなく…「あの頃の」景色があった。