神威杏次 official blog

【俳優・脚本・演出家 カムイキョウジのモノローグ】主に、好きな映画の話に絡めて、神威が意味不明なことを書いているブログ。◆映画の話はネタバレご注意◆

12MONKEYS

動物実験の映像が流れ、ブルース・ウイルスがつぶやく。
「人間はひどい。絶滅して当然だ。」
まったく同感。
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ひさしぶりに名作「12モンキーズ」を観た。

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そして、今、テレビシリーズでリメイクされていることも初めて知った。
そっちはまだ観たことはないけども、やめてほしい。想像するに、軽薄なSFドラマになっていそうだ。

この映画を、単にタイムパラドックスの面白さだけで観てしまうと、きっと本質を見誤る。確かにそこが面白いには違いない。。最初から最後まで伏線の張りと回収をやっていて、練り上げられた脚本は見事。

でも、それ以上に、いくつか出てくる意味深なセリフや、地下暮らししか知らないジェイムスが、現代のきれいな空気に喜ぶ描写など、いろいろ響いてくる。

古い映画を観ながらのセリフ…「この映画は観たことがある。でもなにかが違う。映画が変わったんじゃない。俺たちが変わったんだ。」

モノの見方は置かれた状況によって変わる。
先入観…思い込み…それらを捨てて真実を見るのは難しい。

ネタバレになるけど、前半、散々「細菌で人類を滅ぼした危険な集団」とされていた12モンキーズが、実は、単なる動物愛護団体だったという設定は、個人的に大好きです。

情報に踊らされて、人間は、とんでもない思い込みをする。
偽の情報に洗脳された「正義」「常識」ほど怖いものはない。

前半、ジェイムスがキャサリンに必死に「現実」を突きつける。「俺は未来から来た。人類は滅亡するんだ。」キャサリンは「貴方の妄想よ」と、とりあわない。しかし、後半、キャサリンがようやく現実を理解した時には、ジェイムスは、そんな現実に疲れ、「未来なんて夢だ。俺の妄想だ。今いるこの場所が現実なんだ。」と言い始める。今度はキャサリンが必死に「現実」を訴える。立場が逆転するこのシーンは面白い。

「カリフォルニア」とはまた違った、ブラッド・ピットのキレキレ芝居。当時の、僕らが好きだったブラッド・ピットがいる。

「腹減ってるだろ?メシ食ってけよ。殺した羊や豚がテーブルの上に並べてあるぜ」

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愚かな人間への警笛…

僕のど真ん中にしては珍しく、大声でお奨めできる映画です。…楽しんで観れる、と云う意味で