神威杏次 official blog

【俳優・脚本・演出家 カムイキョウジのモノローグ】主に、好きな映画の話に絡めて、神威が意味不明なことを書いているブログ。◆映画の話はネタバレご注意◆

「バードマン あるいは(なんたらかんたら)」DVD発売

何度か書いているネタですが…。

 

真実ってひとつじゃない、と、常々思っています。

人それぞれに違う真実があって、勘違いとか、思い過ごしとか、そんなレベルじゃない事実認識の相違の中で僕らは生きているのだと、そう仮定してモノを視るくらいでちょうど良い。

下手したら、B君の見ている空は、ずっと赤い色をしているのかも知れない…もうそれくらいに。

 

そこで、自分の真実を主張することにさほどの意味はない。

大事なのは、他人の真実を読み取ろうとすること。

そりゃもう必死に、努力して読み取ること。

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「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」

いよいよDVD発売&レンタル開始になるようです。

※以下、軽くネタバレもありますが、おそらく映画を楽しむ上で問題ない範囲だと思います。

 

賛否両論ながら、僕は絶賛派です。

但し、演劇あるいは映画…そこに生きる人間たちのエゴと妄想を皮肉たっぷりに描いたこの映画は、いかにも業界人が好みそうなテイスト。シーンの解釈について、あれやこれやと語りながら朝まで酒を飲める絶好の作品ではあるけども、

映画を観る大半の人たちはいわゆる一般の人である。

「わかるやつがわかればいい」という考えは時代遅れでしかなくて、単純に「わけわからない。面白くない」という意見が多数あることも事実。「わからない」はイコール「面白くない」に直結する。「「面白くない」と思われたら最後、本当に伝えたいテーマは伝わらない。

そう言いつつ、僕はこの作品、決してわかりにくいとは思いません。むしろ、相当、わかりやすいのではないかと。

スクリーン上の出来事をすべて信じて観てしまうから混乱する。信じなきゃいい。

「あの超能力はなんだったの?」なんて言ってはいけない。あれはもちろん、主人公の果てしない自己評価の高さと傲慢さを現しているのだと思うけども、そんな解釈は後廻しにして、

どれが事実?

 

どれが妄想?

 

そう考えながら観るのが、この映画の楽しみ方かも知れない。

もう半分くらいは妄想やねん。

それくらいに思って観ているうちに、やがて、それが事実だろうが妄想だろうが、もはやどうでも良くなってきて、ただ、主人公の「真実」だけが、そこに浮かびあがってきたらビンゴではなかろうか。

さて、

一見、ハッピーエンドっぽくなるラスト。

病室に見舞いに現れた娘…手の平を返して絶賛する評論家…etc…その後の、窓から飛び出すラストシーンについて、あれこれ論議されてもいますが、それ以前に、

ステージ上の発砲から、以降のシーン…すべてが主人公の妄想だとしたら…?

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それにしても、失った愛を取り戻す…的な物語での「父と娘」の設定は鉄板すぎますね。