元来、人間が生きる意味なんて何もない。
人間は、動物、植物、花、木…あらゆる生命と同等に、地球の…宇宙の…構成物のひとつに過ぎない。
地球の支配者となり食物連鎖から逃れたために、繁栄し知恵をつけ長寿を得てしまったがために、生きるためには…様々な嘘をつかなければいけなくなった。
真実に目をそむけ、夢を見なければいけなくなった。
人生の答えはきっと明確にあるのだが、それも、身も蓋もない…と拍子抜けするような答えがあるのだろうが、そんなもの知っても仕方ない。余計なことを知っても絶望するだけだ。答えはない…としておくほうが希望が持てる。
だからといって、生きていても仕方ない、とはならない。
生きる意味は「元来は」ない…と言っているだけだ。
生きる意味があろうがなかろうが、俺たちは生きてしまっている。
これからもきっと、死ぬまで精一杯生きるだろう。
人間ひとりが存在する時間なんて、ほんの一瞬だけども、下天のうちにくらぶれば夢幻だけども、たぶん、俺たちはそれなりに頑張って生きるはずだ。
意味がなきゃ作ればいい。
生きる意味は、与えられるものではなく、みつけるものだ。というか、何もないのだから探さなきゃ仕方ない。そして、最終的には…生きる意味って、きっと「誰か」だ。
きっと、同じ生命体…人間との繋がりの中にある。
生きる意味…夢…一生懸命に探して、大事にして、力の限り抱きしめても…この手を離れていく。夢なんて、儚いものだけど。