宮城県沖に座礁したロシアの貨物船「JANE号」
撮影は2008年ごろだったか、映画「新宿インシデント」のロケでジェーン号をナマで見る機会に恵まれた。
いやすごかった。
これまでの人生、ナマでみた風景の中で一番「怖かった」。
早朝に現場につき、手前の防波堤から階段をあがっていくと、一番高い船首の部分から、少しずつ船がみえてきて…それこそ映画を観ているかのように、その全貌を目にした時に…無条件にカラダが震えた。
座礁船に強烈に打ちつける波。その迫力たるや…。
やっぱなんでもライブにはかなわない。今みている風景を、写真や絵で伝えるには限界がある。再現が無理なら、また違うアプローチで、実際に目にしているテイストに近い「なにか」を作り出す作業なのだろう。
その点、この映画では、監督がこのジェーン号をぜひ映したいと熱望したというだけあって、目視した時の迫力を、映像で頑張って再現しています。かなりの部分、伝わるかも。ぜひ一見。
そういえば…当時、遅々として進まなかった撤去作業はもう終わったのだろうか。
それとも、まだ残骸は残っているのだろうか。燃料の流出や保障など、諸問題はもちろんあったようで。
ちなみに映画「新宿インシデント」のカムイの出演は冒頭のワンシーン。蛇頭、中国人役でございます。セリフは中国語で一言。「急げ!」セリフというにはおこがましい、掛け声だな。
本編と、DVDのメイキングの冒頭…両方とも出演は一瞬で終わりますがね。