ヴァンパイアが好きなのですよ。
いえ、ホラーが好きなのではなく
ヴァンパイアが好きなのです。
この世からSMAPがいなくなっても何の問題もないですが、ヴァンパイアがいなくなったらちょっと困る。
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「不老不死」
「血を吸わないと生きていけない」
「陽にあたると死んでしまう」
「なんかエロい」
これらの性質は物語の中で自動的に暗喩として機能する。
【不老不死】
人間も動物も…
時代と共に生きて、時代と共に死んでいく…理想を言うならば、きっとそれが一番の幸せだ。
望まない時代に生き永らえるのは辛い。
そもそも、生き永らえるという事にさほどの意味はない。
最高に充実した一瞬があったとして、そこで「もういつ死んでもいい」と思う気持ちは、きっと正しい。
ある映画でヴァンパイアが言った。
「人間は短い人生を生きる術を得ている」
彼らの不老不死の哀しみから、逆説的に、
人間の一生なんて短いけども、
短いからいいのさ。
その中で精一杯生きろ。
というメッセージになる。
【血を吸わないと生きていけない】
これは「絶対的な宿命」の比喩。
ヴァンパイアにとって吸血は、僕らが普通に食事をしたり水を飲むのと同じ。そうしないと生きていけない宿命。
猫が、爪とぎのために部屋の壁をボロボロにしても怒っちゃいけない。それが猫の習性なのだから、猫を飼うなら最初から覚悟するべきこと。
同じように、ヴァンパイアが人の血を吸っても怒っちゃいけない。
いや、怒ろうか、そこは。
人間も、なにかしらの宿命を背負って生きている。
常に他者を傷つけながら…。
【なんかエロい】
そもそも「首筋を噛む」という行為がエロい。そして、女のヴァンパイアは大抵エロ仕掛けで獲物を引き寄せてガブっといっちゃいます。
人間の欲望を連想させるには、エロ最強。
欲望のためにすべてを投げ出す…なんて構図が良くあります。愛する男(人間)のために、仲間を裏切って逃避行する女ヴァンパイア…とか。
そして、実際の僕らの人生でも、打算や損得ではなく、強い想いに突き動かされての行動が、結果的に幸せを呼ぶ…なんてことがままあります。
想い…情熱…。
熱く生きてナンボです。
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宿命
罪
自分と他者との関わり
情熱
なかなかナイーブなテーマが目白押しの…ヴァンパイアが好きなんですよ。
みんながSMAPを好きなのと同じくらいに。