神威杏次 official blog

【俳優・映画監督・脚本家 カムイキョウジのモノローグ】

ものすごく誰かに怒られそうなお話

 ものすごく誰かに怒られそうなことを書いてみます。あるひとつの思考です。

 虎と人間が戦ったら虎が勝つでしょう。個体として強いのは虎です、でも人間は繁栄していて虎は絶滅危惧種です。人間は、個としての戦闘能力に劣っていたために、個ではなく全体として、種の保存と繁栄を生存戦略として選んだ種族です。

 そこに「若者が重症化することはほとんどなく、高齢者が感染すると危ないウイルス」が流行したとします。これが仮に逆なら人類は滅亡しますが、いまの法則なら人類は安泰です。種の存続に影響は少ないからです。自分もまもなく高齢者なので感染したら死ぬかも知れません。でも、僕が死んでも人類は滅亡しません。むしろ、生殖能力が減退した個体の数が減り、全体として適切な数値に調整されるだけかも知れません。

 こんなことを言うと「けしからん」と怒られそうなのは、これが自分たち人類の話だからです。もしモルモットの世界の事象なら、それをみている人類はきっと覚めた目で「自然淘汰だね、ちょうどいいんじゃない?長い目でみれば」となるでしょう。人間同士の情や、両親や高齢の方への感謝や敬意は、このお話の中ではあえて忘れています。

 無念の想いで絶滅していった種族はたくさんあるでしょう、人間が森林を伐採したために、住める場所を奪われたために。

 人間が、本来は動物の生息地である場所まで侵略したことが根本の原因である可能性を、本来なら動物の世界に閉じ込められていたはずのウイルスが、自分たちの領域に入ってきたのが根本の原因ではないか?つまり、原因は自分たちの積年の愚行による自業自得と考えるひとが何人いるのだろうか。


人類も動物も同じ、地球上のひとつの種族に過ぎない。

人類はこれを教訓に変わっていけるのだろうか?

大切なのは、思考することだ。