猫も、夢をみている。
もし、猫が寝ている時に夢をみなかったら、ストレスが溜まって死んでしまうと云う。
猫の睡眠時間は一日14時間ほどらしい。つまり、生きているうちの3分の2は寝て過ごす事になる。起きている時間が10時間…か、人間と逆だ。
そういえば、猫は犬に比べて、普段さほど楽しそうには見えない。犬は、遊ぶ事に貪欲でいかにも「生きているのが楽しい!」という仕草をするが、猫は「別に好きで生まれてきたんじゃねー」「こんな面白くねー世の中、寝て、夢でもみてるほうがマシだよな。」とでも言いたげに、とにかく寝ている。そういえば、寝ている時はめちゃ幸せそうだし、無理に起こすと不機嫌になる。
とはいえ、めっちゃ覇気のある猫がいて、3時間くらいの睡眠でサクッと起きて、
半笑いでシャキシャキ歩かれてもちょっと怖いから、猫は、今のまま、やる気のないキャラクターのままでいい。
そういえば、
経験上、睡眠欲が強い時、つまりは目覚まし時計が鳴って目が覚めた瞬間「まだまだ寝ていたい」と思う時って、やりたくない事をやってる時、か、あるいは、日々やっている事が結果になかなか反映しない時、だ。
つまりは、現実があまりうまくいってない時。
その逆、
自分が本当にやりたい仕事をしていて楽しい時、やりたい仕事ではなくても、やったらやっただけの見返りがある時、つまり、物事がうまく進んでいる時は、いくら睡眠時間が短くても、サクッと目が覚める。
寝てみる夢より、起きてみる夢の方が楽しい、てな状態。
例えば、スケジュール的にきつい映画の撮影に入っていて、連日、深夜終わりの早朝招集、みたいな現場も良くあったけど、カラダはボロボロに疲れていても、気持ちがカバーするから体感的には全然辛くなかったりする。
映画監督がほぼ全員タフ(に見える?)のも同じ原理。なにせ自分の映画を撮ってるんだから、やりがいがないはずがない。
やりがいが、人を鉄人に変える。
儲かっている企業の社長も同じ。
動いた分がダイレクトに自分に返って来る状態ならどんなに多忙でも疲れない。
なにより、上司に気にいられるために…なんて無駄な事ではなく、純粋に利益(=自分)のために合理的に動けるからストレスも少ない。
そもそも、合理的でない、無駄だ、と感じるから疲れる。
社員が、上に言われたから仕方なくやってるけど、内心「こんな事やっても意味ねーよな。」と思いながら仕事してる、とか。今日できる仕事は終わったけど、周りの目があるもんだから、とりあえず遅くまで会社に残ってる、とか。
映画監督や企業の社長は、忙しくて当たり前。
そして、それを下の人間にも強要するのは酷というもの。良い映画ができても自分の名誉にならないスタッフや、会社の利益があがっても給料が変わらない社員とは、仕事の質やモチベーションのレベルが違うんだから。
要は、睡眠欲なんて吹き飛ばすくらい、
寝ている時間が勿体無い、ってくらいのやりがいを見つけることなんだろうな、理想は。…理想だけど。
「朝、サクッと気持ちよく起きれる」日々、う~ん、ここ最近、記憶にない。
どっちかというと、猫と同じくらい睡眠が欲しい。