人間五十年、下天のうちにくらぶれば、夢幻のごときなり。
人生、50年くらいでちょうどいい。
いっそ、生まれた時に、全員に時限チップを埋め込んで、50歳の誕生日に自動的に消えるシステムにすればいい。
それで、高齢化問題、年金問題も解決♪老後が存在しないから、みんな楽観的になる。世の中が明るくなる。時間がないと思うから、みんなムチを入れて走る。
時間が足りないと感じたら、会議に3時間かけて何も決まらないなんてことも減るだろう。15分で決済とってすぐに仕事にかかるんじゃあるまいか。
時間を使わなきゃいけない。時間を潰さなきゃいけない。
寿命100年とも言われる現代の人間は、あきらかに与えられた時間を持て余して、
これから先の、途方もない時間に怯えている。
地球の支配者になり、食物連鎖から逃れ、他の生き物を喰い散らかしながら寿命はどんどん伸びた。
たとえば、自然界の動物なら当然持っている感性。考える前に走らないと…ライオンに追いつかれる。ここで海に飛び込まないと…目の前のクマさんに殴られる。そんな、野生の勘を、人間は忘れつつある。
だから、敵と味方の区別さえつかない。だから、全方位的に仲良くするしかない。
なにか大切な感性が、どんどん鈍ってきているのかも知れない。
そういえば、昔の助監督は、監督に「おい!お前、アレ買ってこい!」と指示されたら、 まずは、即座に「はい!」と返事をして走りだせ、と教えられたらしい。今、俺はどこに向かって走っているんだ?アレってなんだ?
そんなことは、走りながら考えたと云う。
アホみたいな話だけども、まずアタマで理解しないと動き出せない人よりは面白い。
優作さんがまだ生きていたらどうなった?
逆に、ショーケンさんが早くに消えていたら?
生き急ぐつもりでちょうど良い。