「怪奇大作戦」第24話「狂鬼人間」。
その題材から、今や放送禁止になっている欠番。今ならYOUTUBで簡単に見れるのかも知れないけど、一時は入手困難だった代物。
刑法39条
1 心神薄弱者ノ行為ハコレヲ罰セズ
2 心神耗弱者ノ行為ハソノ刑ヲ減刑ス
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裁判の量刑が、必ずといっていいほど被害者感情を鑑みて決められる中、被害者(家族)の感情を無視して「コレヲ罰セズ」と断言してしまう法律はいかがなものか…とは思うけど、刑法39条に関してそれ以上どうこう言うつもりはない。でも、それを題材として扱ったからと、放送禁止にする世間のやりかたに対しては辟易する。
「狂鬼人間」にしても、決して弱者を傷つけたいわけではなく、刑法39条への皮肉と問題提起に過ぎない。実際、観てみると内容はたいしたことない。普通の特撮ドラマ。
実際、テレビで(今の)放送禁止用語が乱れ飛んでいた時代でも、現代ほど世の中は病んでいなかったように思う。
表現の自由とは名ばかりで、誰かにとって都合のよい物だけを見せられている現代のほうが問題が多い。
精神病患者と精神異常者は別物、さらに、他人を殺める犯罪者はもっと別物。
そこを区別せずに、同一視して見ないフリをするのは怠慢でしかない。
欠番の理由には放送禁止用語の使用も含まれるのだろうけど、放送禁止用語をさーっとみていくと、主に、社会的弱者への配慮が主旨であることがわかる。職業に対する蔑称など。それは決して悪いことではないけども、ただ、そもそも人間を条件で区別して強者・弱者と定義する時点でちょっと違和感。
それは、政治や社会の問題だけではなく、いつのまにか…僕ら一般人の思想に染みついている。そこが怖い。
SNSを眺めていても…、、
「●●社の代表取締役の●●さんと飲んでます。」というのは毎日見るけど、「近くで道路工事していた●●さんと肩組んで飲んでます♪」って書きこみはあまり見かけない。
もちろん僕も含む全員が、心のどこかに、他人を見下す傲慢さが染みついている。
格差社会を作り出しているのは政治ではなく僕らの意識かも知れない。
自戒の念とともに聖夜を迎えましょう。
メリークリスマス。